冬・夏ボーナスを徹底分析!職種・年齢別の平均額と傾向【最新版】

「ボーナスの平均支給額は?」「夏と冬でそれぞれいくら支給される?」「20代・30代・40代・50代でどれくらい違う?」「何カ月分支給された?」「ボーナスの平均支給額が高い職種は?」「100万円もらえる人の割合はどのくらい?」など、さまざまな疑問について15,000人に調査した結果をレポートします。支給額の変化や内訳、支給日など、2024年のボーナス事情を見ていきましょう。
ボーナスの平均支給額は年間106.7万円。冬は50.4万円、夏は51.0万円
社会人15,000人のうち、ボーナスがあると答えた人の1年間の平均支給額※は106.7万円(男性121.9万円、女性77.7万円)で、前回調査の107.1万円より0.4万円ダウンしました。内訳を見ると、冬が50.4万円で0.3万円ダウン、夏が51.0万円で0.2万円アップ、その他のボーナスは5.3万円で0.3万円ダウンと、前回とほぼ同様の水準になっています。
※ 2023年9月~2024年8月の1年間に支給されたボーナス
1年間のボーナス平均支給額 | ||
---|---|---|
106.7万円(-0.4万円) | ||
冬のボーナス | 夏のボーナス | その他のボーナス(決算賞与など) |
50.4万円(-0.3万円) | 51.0万円(+0.2万円) | 5.3万円(-0.3万円) |
ボーナスの年代別の平均は?(20代・30代・40代・50代)
20・30代のボーナスが増加、40・50代は減少。30代以上の年間平均ボーナスが100万円を超える
20代、30代、40代、50代の年代別にボーナスの平均支給額を前回と比較したところ、20代と30代が増加し、40代と50代は減少しました。特に前回からの変化が大きかったのは、20代の3.9万円アップ(2023年:70.9万円、2024年:74.8万円)と50代の5.6万円ダウン(2023年:129.5万円、2024年:123.9万円)でした。
また、30代の平均ボーナスは前回の99.3万円から100.3万円になり、年間の平均ボーナスが100万円を超えました。
年間の平均支給額の内訳を見てみると、冬のボーナスでは、20代が34.5万円で前回から2.2万円のアップ、30代は46.6万円で変わらず、40代は52.6万円で0.4万円のダウン、50代は59.4万円で3.1万円のダウンとなっています。
夏のボーナスでは、20代が36.1万円で前回から2.5万円のアップ、30代は48.2万円で1.2万円のアップ、40代は52.7万円で0.5万円のダウン、50代は59.1万円で2.2万円のダウンとなっています。
ボーナスの年間支給額が100万円を超えたのは?(20代・30代・40代・50代)
ボーナスの年間支給額が100万円未満と100万円以上の人の割合を調査したところ、全体では100万円を超えている人が48.5%と約半数を占め、前回調査より0.4pt高くなりました。年代別に見ると、年代が上がるにつれて100万円以上の人の割合が高くなり、50代が最多で54.9%でした。40代は50.0%、30代も47.7%と、いずれもほぼ半数を占めました。
また、20代でボーナスの年間支給額が100万円以上の人は半数に満たないものの、前回の26.9%から33.8%へと大きくアップしました。
ボーナスは月収の何カ月分?
ボーナスの年間支給額は月収の平均2.6カ月分
「2023年9月~2024年8月の1年間に支給されたボーナス」が月収の何カ月分かを見ると、全体では2.6カ月分となりました。年代別では、20代が2.4カ月、30代が2.7カ月、40代が2.5カ月、50代が2.6カ月となり、年代ごとに大きな差は見られませんでした。また、前回に引き続き30代と50代が全体平均と同様、あるいは平均を上回る結果となっています。
Q.2023年9月~2024年8月の1年間に支給されたボーナスは月収の何カ月分に相当しますか
全体 | |||
---|---|---|---|
2.6カ月 | |||
20代 | 30代 | 40代 | 50代 |
2.4カ月 | 2.7カ月 | 2.5カ月 | 2.6カ月 |
※2023年9月~2024年8月の1年間に支給されたボーナスが月収の何カ月分かを回答
ボーナスの平均支給額が高い職種ランキング TOP30
順位 | 前回からの 順位変動 |
職種名(職種分類名) | 1年間のボーナス 平均支給額 |
---|---|---|---|
1 | (21位) | 内部監査企画/管理 | 188.6万円(+53.4万円) |
2 | (2位) | 法務/知的財産/特許企画/管理 | 177.7万円(+7.4万円) |
3 | (14位) | リサーチ/市場調査企画/管理 | 173.2万円(+28.0万円) |
4 | (4位) | MR営業 | 166.4万円(+3.2万円) |
5 | (11位) | 研究/開発(素材/化学/食品系)素材/化学/食品系エンジニア | 165.0万円(+14.7万円) |
6 | (5位) | 経営企画/事業企画企画/管理 | 162.0万円(-0.9万円) |
6 | (26位) | 融資審査/契約審査金融系専門職 | 162.0万円(+30.8万円) |
8 | (22位) | 購買/資材調達企画/管理 | 154.9万円(+20.4万円) |
9 | (15位) | ITコンサルタント(アプリ)IT/通信系エンジニア | 152.9万円(+8.8万円) |
10 | (1位) | 製品企画モノづくり系エンジニア | 151.6万円(-23.2万円) |
1位「内部監査」、2位「法務/知的財産/特許」、3位「リサーチ/市場調査」と「企画/管理」がTOP3を占める
ボーナスの平均支給額が高い職種ランキングの1位は「内部監査」(188.6万円)で、前回21位から大きく順位を上げました。金額も前回の135.2万円から53.4万円のアップとなっています。2位には前回も2位だった「法務/知的財産/特許」(177.7万円)が、170.3万円から7.4万円アップしてランクインしました。2021年からの4回の調査で3度目の2位となっており、安定的に上位を維持しています。
コンプライアンス遵守のためのコーポレートガバナンス強化は、多くの企業が経営上の重要課題として位置づけています。大手企業であるほど、顧客や株主などが求めるコンプライアンスの水準も高まるでしょう。そういった企業では「内部監査」や「法務/知的財産/特許」の専門人材の需要がより高まりますが、市場にはなかなかこれらの人材がいないため、給与水準が高まる傾向にあります。
とりわけ内部監査や法務は、士業やコンサルティングの経験者など年収が高い職種の人が転職で流入しやすい領域のために給与水準が高まりやすいという側面もあるでしょう。例えば、公認会計士事務所や監査法人から内部監査・内部統制への転職、弁護士事務所から法務への転職といったキャリアパスが挙げられます。
さらに、3位には前回14位の「リサーチ/市場調査」(173.2万円)が145.2万円から28.0万円アップしてランクインし、TOP3を「企画/管理」に分類される職種が独占する結果となりました。
そのほかでは、6位の「経営企画/事業企画」(162.0万円)と8位の「購買/資材調達」(154.9万円)が「企画/管理」からのランクインとなっています。特に8位の「購買/資材調達」は、前回の22位(134.5万円)から順位を上げています。
TOP30に最多でランクインしたのは「企画/管理」で9職種
TOP30の職種を職種分類別に見てみると、最も多かったのは「企画/管理」で、9職種がランクインしました。そのうち「広報/PR/IR」(19位)、「総務」(27位)、「経理/財務/税務/会計」(29位)の3職種が前回圏外から30位以内にランクインしています。
そのほかでは、「金融系専門職」の「資産運用/投資銀行業務」(15位)、「モノづくり系エンジニア」の「回路設計」(16位)、「営業」の「医療機器メーカーの営業」(20位)、「IT/通信系エンジニア」の「インフラコンサルタント」(26位)の4職種が前回圏外から30位以内にランクインし、上位30職種のうち7職種が新たな顔ぶれとなりました。
ボーナスは増えた? 減った? 前回比較でどう変わった?
ボーナスの制度がある人は87.8%、ない人は12.2%
現在勤めている会社にボーナスの制度があるかどうか調査したところ、ボーナスの制度があると回答した人は全体の87.8%(前回89.0%)でした。その中でも「ボーナスの支給は年2回(冬・夏など)」という回答が75.3%(前回77.7%)と多数を占めています。
また、「ボーナスの支給は年3回以上」が5.5%(前回5.0%)、「ボーナスの支給は年1回」が4.4%(前回4.0%)、「回数は決まっていない」が2.6%(前回2.3%)、「ボーナスの制度がない」と回答した人は全体の12.2%(前回10.9%)となっています。
ボーナスの支給額が増えた人は38.9%、減った人は17.8%
ボーナスの制度があると答えた人のうち、今回(2023年9月~2024年8月の1年間)のボーナスについて、「前回(2022年9月~2023年8月の1年間)のボーナスに比べて支給額に変化はありましたか」と尋ねた結果、「増えた」は38.9%、「減った」は17.8%で、「増えた」と答えた人が多かったことが分かりました。
「増えた」と答えた人は前回の34.0%から4.9ptのアップ、「減った」と答えた人は前回の20.7%から2.9ptのダウンとなっており、賃上げがボーナスの金額に一定の影響を与えているとも推測できます。
Q.前回(2022年9月~2023年8月の1年間)のボーナスに比べて支給額に変化はありましたか
ボーナスの支給日は?
冬のボーナスは12月1~15日、夏のボーナスは7月1~15日が最多
ボーナスの支給日について調査した結果、冬のボーナスは12月1~15日が61.2%、夏のボーナスは7月1~15日が32.7%で最多となりました。月単位で見ると、冬のボーナスは12月1~31日に支給されたと答えた人が全体の84.3%と大半を占めました。また、夏のボーナスは6月1〜30日支給の人の割合(44.3%)のほうが7月1〜31日支給の人の割合(43.4%)より高い結果となりました。